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ヤーコン「アンデスの雪」の種芋更新2回の結果は… [ 暑さ、寒さに弱いヤーコン、風も]

(2017年3月29日)
 当地は濃尾平野の奥にあって、全国有数の猛暑地です。場所は岐阜気象台の東へ4kmの所でして、真夏には名古屋より若干気温が高くなり、ヤーコン(赤道直下のアンデス高地育ち)にとっては非常に苛酷な気象条件となっています。
 ひどい猛暑の年は収穫量がガクンと落ちますし、芋の表皮がゴツゴツしていたり、ざらつきが目立つものが目立ちます。これらは皮を厚くむかねばなりませんし、なかには硬い繊維が多くてゴリゴリしていて、料理によっては使い物になりません。
 加えて、「アンデスの雪」を2007年から本格栽培しているのですが、当地はヤーコンにとって苛酷な気象条件ゆえに、年々、芋の表皮がゴツゴツしていたり、ざらつきが目立つものが増えてきたような感がします。
 これは、収穫した株によって差があり、優良株から種芋を取れば翌年は良品の芋が取れるのではないかと思うのですが、うちでは、ほぼ全部を種芋なり苗にして皆さんに差し上げているものですから、その方法をとることができません。

 そこで、2013年に種芋の更新を図るべく、山口県から種芋を取り寄せて1畝を購入種芋で栽培したところ、その年はたまたま史上まれに見る猛暑となり、全体に大幅な収穫減となり、なかでも購入種芋の畝は食用芋も種芋もほんのわずかしか収穫できませんでしたし、収穫した食用芋は表皮がゴツゴツしていたり、ざらつきが目立つものが多くて、良品は少なかったです。
(山口県の種芋生産現場を何年か前に視察してきたのですが、当地より涼しく、種芋君たちは急に当地のような猛暑地帯へ送られて、さぞや面食らったのでしょう、慣れない当地の猛暑に大きくダメージを受けてしまったと考えられます。)
 そして、翌2014年に、購入種芋から収穫したヤーコンの種芋と従前から栽培の種芋とで栽培比較したものの、芋の品質の良し悪しに全く差が出ませんでした。
 どちらも、ひどい猛暑で先祖帰りしてしまったのかもしれません。

 2015、2016年は猛暑対策(法面保護)を進め、一定の成果が得られたのですが、綺麗な芋ばかりというにはほど遠く、今年(2017年)再度、種芋の更新を図ろうと考えました。
 先日、種苗業者にネット注文しておいた種芋30個が届き、大きそうなものを2分割し、39個の種芋になりました。これを今日、育苗床に埋め込み、従前のものから2日遅れで苗作りを始めたところです。
 今年は6畝栽培を予定しており、「アンデスの乙女」、従前からの「アンデスの雪」、購入種芋の「アンデスの雪」をそれぞれ2畝の作付けとし、「アンデスの雪」の芋の品質の良し悪しを比較することにしています。
 ところで、今年購入した種芋の産地は不明です。冷涼地で育ったヤーコンだと当地の猛暑に耐えることがけっこう難しいです。ちなみに「アンデスの乙女」を導入したのが2013年で、先ほど言いましたように史上まれに見る猛暑であった上に、苗が長野県産でしたから、全滅しそうになりました。
 今年はなんとか冷夏となるよう、ひたすら祈るしかありません。

 なお、ヤーコンは境適応能力がけっこうあります。生まれ育った環境の気候を種芋が記憶しており、翌年、その気候に適した成育をしてくれます。ですから、2年目、3年目のほうが芋の収穫量が上がるのが普通です。よって、うちのように種芋更新を図ろうとすると、初年度はヤーコンの生命記憶がわざわいして収穫量が落ちる恐れがありますし、猛暑への備えができてない可能性が大ですから2013年のような悲劇になってしまいかねないのです。

 今季の収穫で、「アンデスの雪」の芋の品質が大幅にアップしないか、楽しみにしているのですが、さて、どうなるやら。
(2018年1月28日)
 2017年の夏は天候不順で猛暑とならず、ほっとしたところです。
 でも、前回の種芋更新と同様に、芋の表面がゴツゴツしたものがうんと少ないことを期待していたのですが、残念ながら従前のものと大差なく、がっかりしたところです。なお、収穫量は、猛暑にならなかったせいか、従前のものと更新種芋と各2畝栽培での比較をしたところ、差はなかったです。
 
 こうした経験から、芋の表皮がゴツゴツしていたり、ざらつきが目立つものが多くなるのは、栽培条件(気温・地温、土壌の良し悪し、施肥)によるようです。

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